先日の出来事です。
仕事中の妻から連絡があり、
妻「めまいがすごくて、、早退するから迎えに来て」
とのこと。こりゃ大変!
うちは共働きなのでその日妻が出勤していた店舗まで迎えに行くと、真っ青な顔をした妻が入り口から現れました。
歩くのもふらついて大変そう。
話を聞くと、下を向いてるとぐらっときて倒れそうになってしまう、ぐるぐる回る感じがする、とのこと
病院には翌日行ってもらうとして、何かできることはないか。
と考え、妻を施術してみたところ、「あ、なんか楽かも」と。
今までもめまいがする、と言う方へ施術する事がありましたが、今回はそんなでき事があったのでめまいと整体についてまとめてみました。
誰向けに書いたかというと、後日妻を施術するときの自分宛です。←笑
そもそもめまいとは。
一般に「めまい」と言われるものには、さまざまな症状があります。天井や自分の周囲がぐるぐる回る、体がぐらぐら、ふわふわした感じ、気が遠くなりそうな感じ、目の前が真っ暗になる感じ、物が二重に見える、などです。立ち上がったときに目の前が暗くなるような場合は「立ちくらみ」と呼ぶこともあります。このような「めまい」の原因になる病気は一つではありません。代表的なものは、耳の奥の内耳という部分にある、体の姿勢を保つ器官が何らかの異常を来して起きる内耳性のめまいです。また、脳卒中や心臓疾患、低血圧など血管の病気、脳・神経の病気、薬、外傷などが原因になることもありますから、原因に応じた治療を行うことが重要です。
一言に「めまい」と言っても本人の感覚になるのが難しいところ。
本人のうったえとして多いものは、
- ぐるぐる回ってる、ぐわんぐわんする(回転性のめまい)
- 頭や身体がぐらぐら揺れる、フラフラする(動揺性のめまい)
- 身体がフワフワする感じ、頭がふわっとするような感じ(浮動性のめまい)
- 立ち上がった際にくらっときたり、長くたっていて目の前が暗くなる(立ちくらみ)
上記のような症状の現れ方が多いようです。
ちなみに、男女比は女性が男性の3倍多いとの話しも。
主なめまいの原因と病気
めまいの原因としては
- ①耳の異常が原因となるもの
身体の平衡感覚は耳の内耳が司どっていて、内耳はリンパ液という液体で満たされている。このリンパ液の増加や漏れでめまいが起きたり、耳石の一部が剥がれ落ちたり、内耳から脳に情報を伝える神経で炎症を起こしたり。
- ⓶脳の異常が原因となるもの
脳神経外科領域の問題でもめまいは引き起こされる。
- ③その他の要因(頭部以外の部位からの影響)
血圧や筋骨格、または薬物の影響など、
①、②以外の要因がここにあたる。
そのほかにも、文学的な表現でもめまいがする、ということもありますしね。。
①耳の異常が原因となるもの
①の耳の異常が原因となるものでもっとも多いものは「良性発作性頭位めまい症」というもの。めまい全体のなかでも約50~60%はこの病気だといわれています。
この病気は内耳の中にある耳石がふとしたきっかけで剥がれて、三半規管野中に入り込み、頭が動いた際にその耳石がコロコロ転がるためにめまいが起きます。
症状としては起きるときや、寝返り、下を向いたときなどに数秒~数十秒くらいのぐるぐる回る回転性のめまいが起きます。
治療としてはじつは安静にしなければならない、というものではなく、むしろどんどん頭を動かして耳石を三半規管の外に出す事ができれば自然と治るとも言われています。
なので、治療は薬でなく医師が患者の頭を動かす「耳石置換療法」が用いられます。
自然に直ったり、医師の数回の治療で治ることがほとんどだが、いくらめまいの薬を飲んでも改善しない、というのがこの病気の特徴でしょうか。
その次に多いものが「メニエール病」。
聞いたことがある方も多いんじゃないかな、と思います。
めまい全体でも約20%がこの病気です。
フランスのメニエール医師が発見したのでそのままメニエール病。
この病気の原因は三半規管のむくみです。
リンパ液が多すぎる状態になってしまって三半規管が圧迫され、内耳の機能が障害されてしまいます。
症状は、めまい、難聴、耳鳴り、耳閉塞感、人によって吐き気、頭痛。
そしてこれらを繰り返すのが特徴です。
メニエール病のめまいは数時間~数日ほど続き、この「発作」を月に数回とか年に数回おこすことが多いです。
怖いところは発作を繰り返していくと耳の聞こえが悪くなり、戻らないという事にもなりやすいです。
病院ではむくみを減らす薬などの処方と、ストレスを減らすように、と言われることが多いと思います。
ストレスが原因で耳がむくむと考えられるでしょう。
しかしこの点に関してはストレスでまとめてしまうのは乱暴に思えます。
もっと他にも耳のむくみを左右するものがあると思います。
いずれにせよ、早いうちに治療しないと改善は難しくなっていきます。
その他の耳の異常が原因となるものは、
・慢性中耳炎による内耳の障害
・ウイルスなどの感染による前庭神経の炎症
・鼻のかみすぎ、ダイビングなどによる圧力でリンパが漏れる、外リンパ漏
などなどがあります。
②脳の異常が原因となる場合
②の脳の異常が原因となるものに関しては専門医の治療がすぐに必要になります。
・脳血管障害
・脳腫瘍
などによってもめまいが引き起こされるからです。
③その他の要因
③その他の要因は明確に診断がつきにくいものが多いかもしれません。
全身の状態もめまいを引き起こす要因になり得ますが、明確な基準がないので病院では様子を見ましょう、といわれるものが多いです。
そのなかでも多いと考えられるのが、血圧異常と首の筋、骨格、人体によるもの。
血圧が低いと心臓から頭に血が送りきれず、立ちくらみのようになりやすいことはもちろん、血流が正常でないことでめまいが引き起こされます。
首の筋骨格由来のものも、血流を介してめまいを引き起こすことがおおいとおもいます。
多くの場合は、横を向く、上を向く動作でめまいが引き起こされるといわれています。
ただ、この筋骨格の問題はかなり根が深い問題であり、すべてのめまいの根底にはこの問題があると考えています。(もはやめまいに限らず、すべての身体の問題に関わる)
鑑別のしかた
めまいを感じたら、まずは症状を観察してみましょう。
- どのタイプのめまいなのか
- どうするとめまいが現れるか
- どの体勢が楽なのか
- どの位めまいが持続するのか
- 手足は動くか、ろれつは回るか、激しい頭痛はしないか
また他角として、眼振を見ると良いと思います。
眼振とは、ものを見る際にめまいが起きていると、眼球が痙攣するように動いたり、振り子の様な往復運動が起こったりするものです。
患者さんに座ってもらい、目の前50㎝位のところに指やペンをだし、両目で見てもらう。そのまま正面、上下30°、左右30°の位置で30秒注視してもらい、眼球の動きを観察します。
耳の問題、脳の問題のめまいは眼震が現れるので、病態の判断に使えると思います。
ただ、あくまで簡易的なもので、より確実な判断は病院では頭にVRゴーグル見たいな見た目の器具をつけて検査します。
眼振が確認できたら一度病院での検査を進めるのも良いでしょう。
めまいと整体
めまいに対して整体ではどうアプローチするか。
僕は血流の改善がかなり有効だと思います。
脳の重大な問題や、耳石の問題以外には耳のリンパ液の問題がかなり大きな割合を占めています。
簡単に言うと、内耳が浮腫むとめまいを引き起こしやすいです。
そのむくみはリンパ液が血管に回収されない為に起こります。
なのでそもそも、首から耳に行く血流が悪いと内耳は浮腫んでしまうのです。
内耳に繋がる血管、「内耳動脈」は首の骨のすぐそばにある血管から枝分かれしているので、首の骨のズレや首の動かしづらさがあると、血流量が減ってしまいます。「内耳動脈」は細〜い血管なので血流量の増減の影響を受けやすいと考えます。
なので、まずは整体を行う時は首の状態の確認は欠かせません。
チェックする箇所としては、
- 首の可動域は左右差や極端に狭くないか
- 首の皮膚がぱつぱつに張っていないか
- 後頭部の下、生え際のあたりが赤みを持っていないか
などをチェックしていきます。
当てはまれば首のズレがあるので、血流の問題が起きていると考えられます。
妻の状態は
妻の首をチェックしてみると後頭部〜首の上の方にズレがあるとおもわれました。
首と頭の皮膚がぱつぱつで、後頭部が赤くなり充血している様な感じが確認できます。
この部分を中心に、弱い刺激で施術していくと少しずつ症状が弱まっていきました。
今後も続けて妻の首をチェックしていこうと思います!